本日は植物の病虫害についてのお話。
しだれ桜の葉っぱの先がピンク色になり丸まっていると相談がありました。
遠目から見るとなんだか綺麗に見える症状ですが、これはアブラムシ類が原因となって引き起こされています。
原因となるアブラムシは、サクラコブアブラムシやエドヒガンアブラムシなど。
桜の新葉の葉裏に寄生したこれらのアブラムシがコロニーを形成し、ピンク色~赤紫色を帯びた袋状の虫こぶ(虫えい)をつくります。
アブラムシの吸汁により葉の細胞が傷つき菌などが繁殖することで肥大しているため、景観が損なうだけではなく葉にダメージを負うことになります。
残念ながら被害に遭った葉っぱは元に戻すことはできないので葉を切り取って処分し、被害拡大を防ぐため薬剤散布で処置をしました。
今回は早めの作業をするために虫の同定まではしませんでした。
※ここからは軽い症状の写真を載せますが、虫や病変の画像が苦手な方は閲覧注意です。
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▼実際の葉の写真
この丸まった部分の中にアブラムシがいます。
今回多くの葉に虫こぶができていましたが、まだ若木で背丈がなかったので全体的に除去作業をすることができました。
また同じ被害に遭わないようにするために、発生時期となる新芽ができる4月下旬~5月頃に虫こぶが出来る前に薬剤散布をして対策していくことが大切です。
来年綺麗な桜を咲かせるのを楽しみにしています☺ がんばれしだれ桜ちゃん🌸
参考図書:花木・鑑賞緑化樹木の病虫害診断図鑑 第Ⅱ巻 害虫編 / 一般財団法人 農林産業研究所